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ゾルゲ事件の通信機など(補足)

手書きパピイニュースの頃に昭和話:ゾルゲ事件の頃のラジオ は1度書いていますね、インターネットから写真をダウンロードして入れていました。今そのサイトはないようです。日本に関わる最大のスパイ事件は、このソ連のスパイ、リヒヤルト・ゾルゲと彼の指揮下で半ば公然と、動作していた日本人を含む一団だったでしょう。 スパイ活動についてはそれなりにいっぱい書き物があります。 ここでは一切省力して、スパイにとっては命よりも重要な本国司令の受信・報告の送信に使う無線機のとに限りまょう。 昭和17年一部が検挙され、拷問の末、ゲロッたために、無線士マックス・クラウゼンの行動が監視され、横浜を始め4カ所のアジトがマークされ、あばかれました。 戦時中ですから公表はされず、裁判の末、処刑されています。戦後、尾崎秀実ほかが漸く裁判にかかったために若干の証拠写真などが公表されています。
そう、もう一つ、大戦後、ソ連側では、このゾルゲの情報活動は、独ソ戦の展開と終結について大いに功績があったとして名誉回復されています。モスクワにはリヒヤルトゾルゲ通りという細いながら小さい通りが出来ていて、モスクワには在仏勤務中2回行っただけですが4年目の1990年に行ったとき、あるウラ通りに迷い込み、地図と照合するために通りの名のロシヤ文字を眺めていたら、品の良い老婦人がヤポンスキー?と話しかけて来、ウイ、と答えると、キレイなフランス語で「日本人なら知っているね?有名なゾルゲだよ、日本ならスパイだがこの國では英雄だよ、向こうに記念碑が出来る予定だよ」と。180px-Richard_Zorge_memorial_Moscow.jpg
東独時代のベルリンの壁があった頃、東ドイツでは、このゾルゲの名誉回復を記念して切手が発行されています。300px-Stamp_Richard_SorgeDDR.jpg
このスパイ行為の通信の主役は、無電通信士、マックスクラウゼンというドイツ人の技師でした。彼は日本に渡航する前に、日本から当時の最新ラジオ雑誌を取り寄せ、広告欄に注目し、日本で、送信機や受信機が自作可能かを検討してから渡航してきたようです。
戦後の裁判で、これらの通信機器の鑑定人になったのが大学の先生達でラジオの自作の経験がないいわばその道では素人、戦前の日本でラジオは入手できても、送信機やましてその部品の入手は困難だったと鑑定しています。我々戦後直ぐからのラジオ少年は皆笑いがこみ上げました。冗談じゃない、戦前戦時中にはそれら部品は古道具屋が供給源で、当時は妙な出所不明な新品よりは、使って実績ある中古品の方が、余程自作には便利だったんだ、ジャンクの存在知らないな金持ち先生達は!!
ってなモノでした。
事実、日本側の調達係は受信機としては3球式の局型123号型という古ラジオを渡して、クラウゼンが、短波受信用のプラグインコイルに改造オートダイン式の0-V-1にして受信に使っています。局型123号3球ラジオ001
局型123号3球ラジオ002mc
送信機の方は、裁判でもかなり問題となったのですがクラウゼンは4回4台作り直したと自供しています。そのウチの初期のモノの複製が彼の持っていた配線図によって復元されたようです。クラウゼンの2球送信機003mc
結局、本格的スパイ交信に使用されたのは、このUX12Aパラの自励式1段送信機ではなく、この12Aと、ゾルゲ自身が上海で、電鍵と一緒に購入してきた802802
と言う送信管を終段に使ったMOPAと言う2段式の送信機だったようです。(Master Occsilator-Power Amplifierの略)こうしたシャーシ裸馬の送受信機でしたから、電源とアンテナ線はアジトに隠し置き、真空管やコイルはポケットに収め、重箱程度のシャーシ、を2段重ねに風呂敷に包んで、移動していたので、尾行の特高刑事はご苦労にも「今日も、風呂敷包み1個だけで送信機などの包み無し」と報告していたわけ。間抜けた尾行だったというわけです。

アンテナは、各4カ所のアジトに隠していた、屋内配線用の電線で、当時何処の古物屋や屑屋でも大抵持っていたもので、それを買い漁ったモノでした。

蛇足ですが、2003年に、ゾルゲと、その愛人石井某女(妖艶な岩下志麻が演じています)の悲恋物語として篠田正浩監督が映画「スパイゾルゲ」を公開していますが、時代考証の手落ち!、、折角の当時の舶来ドイツ製最高級ライカのⅢa型Leica3a.jpg
が使用されていますが、使用俳優が、このライカの使い方を知らず、驚いたことにこの折角のエルマー・レンズの沈胴を伸ばすことを知らず、、,沈胴を沈めたままで何度でも撮るので噴き出してしまいました。コレはお笑いもイイトコで製作関係者は誰も本当に気付かなかったのでしょうかねえ?カメラマンも居たでしょうにねえ?この映画の価値を損なっていますね。私は垂涎のこのカメラは知っていますが持ったことはないですがこの時代のレンズは大衆カメラ、大沢商会発売の「シルバーゲルト」に至るまで沈胴を引き出さないと焦点は絶対に合わないことはカメラの常識でしたが。こんなコトまでもう風化してしまったんでしょうかね。
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テーマ : ヨーロッパ - ジャンル : 海外情報

コメント

ゾルゲ事件の無線機他

はじめまして、ご紹介いただいている無線機を復元した日本ラジオ博物館の岡部と申します。写真は以前電気学会で発表したものですが、どこかで公開されていたようですね。これは復元1号機なのでだいぶ間違っているところがあります。
もう少し完成度が上がったものを解説込みで上記URLで紹介していますのでご笑覧ください。
ところで、以前のパピイニュウスのなかで、戦時中の国民型受信機規格についてご紹介されたいましたが、これは国民型受信機が戦時中から企画されていたことを示す大変貴重な資料ではないかと思います。
もしこの資料の原点をお知らせいただけると助かるのですが、よろしくお願いします。

Re: ゾルゲ事件の無線機他

> はじめまして、ご紹介いただいている無線機を復元した日本ラジオ博物館の岡部と申します。写真は以前電気学会で発表したものですが、どこかで公開されていたようですね。これは復元1号機なのでだいぶ間違っているところがあります。
> もう少し完成度が上がったものを解説込みで上記URLで紹介していますのでご笑覧ください。

◆ハイ、いろいろ以前に探したときには裁判記録や一部写真などもあったのですが、このたびの検索にはなにも掛からずがっかり、図書館の蔵書からの抜きコピーで済みません、1号機のようでその後、ゾルゲが上海で入手した802を使った、MOPAに改造したように書いていました。
出典は、筑摩書房刊、木村哲人著「真空管の伝説」ISBN4-480-04265-8デス。但し、この本は、戦前派の電気屋サンによると検証不確かなところがままあるそうです。
> ところで、以前のパピイニュウスのなかで、戦時中の国民型受信機規格についてご紹介されたいましたが、これは国民型受信機が戦時中から企画されていたことを示す大変貴重な資料ではないかと思います。

ハイ、コレは、昭和17年4月のドウリットルによる艦載B-25十数機による東京ほかの空襲ショックでの「半年でやれ!」号令による一連大改革の一環(東京都の発足もこの号令の所産!)で、JOAK/BK/CK/などの放送局の統合NHK日本放送協会の発足始め、日本式真空管呼称及び規格の統一実施(例の6ZP1が誕生した呼称など)(多分昭和17年10月頃以降の発表)、更に放送受信機の局型から国民型への規格改変と規格統一の実施などが盛り込まれました。戦時中のこととて、民間には余り記録が無く、協会などのごく手許にしかないようです。コレが、公開されたというか、出版物で売られたのは、戦後昭和22年でしたか日本放送協会の、ラジオ受信機故障修理者国家試験教科書用に出版された、大井脩三著「ラヂオ受信機故障修理読本」(11円か12円ぐらいでしたが、旧制中学生の身で買って貰えませんでした!1ヶ月ぐらいの毎晩本屋の立ち読みです)にこの国民型1乃至4号に準じた、解説があり、その中でこの規格は昭和17年に作られた、したがって、国民型1号が、12Y-V1等この日本式真空管呼称の規格真空管によるトランスレス式であったのだとの旨の解説がありました。
> もしこの資料の原点をお知らせいただけると助かるのですが、よろしくお願いします。
◆私自身はラジオ/電気に関する技術屋にはならず、ばけ学屋になってしまいましたので、この種の蔵書が四散し、今となってはとても残念です。申し訳ありません、以上ご参考まで。

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。
コメントが遅れまして申し訳ありません。
木村氏の本の写真でしたか。この写真は木村氏から取材を受けたときにお貸ししたものです。
国民型受信機規格の件、原点をお知らせいただきまして大変感謝しております。
原典を探してみたいと思います。

Re: あけましておめでとうございます

> あけましておめでとうございます。
> コメントが遅れまして申し訳ありません。
> 木村氏の本の写真でしたか。この写真は木村氏から取材を受けたときにお貸ししたものです。
> 国民型受信機規格の件、原点をお知らせいただきまして大変感謝しております。
> 原典を探してみたいと思います。

今年もヨロシク。何せ終戦直後発行の本ですので、探すのは大変かと思いますが国会図書館や東京理科大の近代科学技術文献収納庫など、漁ってみてください。ヨロシク。

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