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真空管回顧録;21:ラジアルビーム出力管の出現

受信管の出力管で、4極管のスクリングリッドの先に、ビーム偏向電極を置くと、或る程度以上の熱電子流密度になると、サプレッサ^グリッドを省略しても、プレートからの2次電子放射が、スクリングリッドの効果を妨げず、ビーム効果が期待できることで、4極ビーム出力管が開発されました。これらが、HF帯の電波の送信用に、小型送信管としても使えることから、小さくは、2E26から始まって、6146などの小型送信ビーム管が作られましたが、このタイプのビーム送信管で100W以上のモノは熱の籠もりを、放散するのに、管球の中に陽極に続く放熱フィンを仕込まなければならないために、非常に大きな球になり、且つ、陽極も、非常に温度が上がる、それならば、却って、赤熱状態で吸臓ガスが利用できる、タンタル赤熱陽極電極にしてしまおうなどという管球まで現れ、ワッテージの割にガラス管球がばかでかくなる、という傾向にありました。
たとえば、送信管メーカーEimac社の[4-125](因みに読み方はフォア・ダッシュワンツウェニーファイブです!)という、アマチュア用などのICAS規格でさえ、CW用でやっと125Wの送信管のガラス管球はこんな大きさでした。
4-125A.jpg
Eimacという送信管メーカーは、戦時中の末期に、当時送信真空管技術最先端の会社が、2社統合合併して出来た会社で、当然その後も真空管の最先端技術を活かした送信管を作り続けていたわけです。
この4-125A という送信管も実は、新機軸を取り入れ中の送信管でした。受信管のビーム出力管の電極は、丸棒の傍熱陰極であるにもかかわらず、、、直熱管時代カラの電極のガラスステムへの保持方法に制約されて、裏表のある感じで実は対称な、所謂二面電極方式でしたが、この4-125Aではそれを脱却、円筒型電極とし、、、ついでのことに、コントロールグリッドと、スクリングリッドの、目合わせ、つまり、メッシュを揃えたらどうなるかも試してみたのですね。ビーム形成電極なしで、立派なビーム効果が得られたのでした。しかも、円筒電極ですから、ビームの放射角は360度全周に向かって!
これを名付けて、Radial Beam Power Tube。
最先端メーカーとしては、この熱放散を、ナントか、真空保持の管球内に留めず、放熱フィンをガラス管球外にまで突き出せないか、、、苦慮を続けていたわけです。この頃、ミニチュア真空管やGT管技術のボタンステムが完成し、更に金属と接着しやすいガラスの研究が進みます。よっしゃ、とばかり、、、その金属へのガラス溶着技術で遂に放熱フィンや、電極そのもののの先端部を直にガラス管球から突き出すことに成功したのが現れました!
4X150A、、という算術のかけ算の問題式のママの管名でした。答えの電流値は、、全く関係ありません。
4x150a-1.jpg

コントロールグリッドは、脚の真ん中の太い金属筒に、陽極フィンの真ん中に陽極キャップがあり、又スクリングリッドも、陽極フィンの下のガラス鎔着部に全周に突きだしたお盆の縁金に引き出されているわけで、接続回路と、電極部の接続距離も、極端に短縮可能になったのです。このために、取り扱い可能な波長が、fmax500MHzと、UHFまで伸び上がってしまいましたが、熱の集中が酷く、、、プレートデシペーション(陽極損失)を一杯まで取ろうとしないまでもホンの出力数十ワット引き出しても、球が焼けて伸びてしまうほどに灼けて、かなりの確実な強制空冷が必要になりました。
このため、専用の、ソケットの他に、更に、強制空冷用のチムニーという煙突まがいの風洞とそれに十分な強制空冷風量の有圧空気流を送るブロワーが、セットで販売されることになってしまいました。
fan timuniy
折角のかっこいい球は、どこへ行ったかと、捜さねばなりませんが、こんな大きなブロワーが必要なのです。
数十ワットで使うからとか、ブロワーは邪魔だからチムニーだけで、使ってみようとか、、やると、こんな風に、こんがりと焼けてしまって、おシャカになります。気をつけましょう。
灼け球1
150wより大きな球が作られる頃には、もうガラス技術を超えて、金属と鎔着性の良いセラミックが、開発されて、4xで無く、セラミックの記号も入って、4CX250Aなどの名称となって、今日に及んでいます。
4cx250b.jpg
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